以前にもシャドーイングに関する記事を書いてきました。
シャドーイングという言葉を初めてきたという方は以下の記事を参照して頂きたいと思います。

英語を学習する上で、大半の方がまず初めに行うのが単語や文法を覚えることだと思います。
兎にも角にもこれは最初にある程度やるべきで、英会話ができるようになっても単語の蓄積は継続的に行うべきです。
その次に海外のドラマや映画を視聴したり、外国人が集まるイベントに参加したりして、英語力、会話力を磨いていく方が多いかと思います。
色々な人の話を聞いた上で感じたのが、意外とシャドーイングをやっていない人が多いということです。
効果的にも関わらず、特に初級レベルの方は少し手間がかかるということから、敬遠してる人も多い印象です。
今ひとつ英語力が伸びてないという方はぜひシャドーイングを学習に取り入れることをオススメします。
英語力向上のためには、シャドーイングを行うことは非常に効果的であり、僕も学生の頃にスタートして、今でも空いた時間にやるようにしています。
もちろんまだまだ改善の余地はありますが、シャドーイングを通してスピーキング力やリスニング力の向上、発音の矯正も行うことができました。
効果があるならやりたいけど、やり方がいまいちわからない…。興味があるけどめんどくさそう…。
と思われている方に少しづつできるシャドーイングのやり方を紹介していきます。
シャドーイングのメリット
シャドーイングを行うメリットとしては、以下の事が挙げられます。
- 発音が鮮明になる
- 英語のスピードに慣れることができる
- リズムよく発音することができるようになる
- リスニング力が向上する
- リーディング力が向上する
どれも英語でコミュニケーションをとる上で重要な要素であり、通訳者のトレーニングの一環としても取り入れられているようです。
ただ、これらの事は会話力とは別物であり、会話を楽しむためのスパイスであったり、土台になりうるものであると言えます。
いくらシャドーイングを行って発音が鮮明になったり、リズムよく話せるようになったとしても、
会話の練習をしなければ会話力は当然ながら向上しません。
よって全体的な英語力を向上させるには、これらのことを意識しながらシャドーイングを行う+会話の練習を行う必要があります。
料理の調味料のように、それだけでは成り立たないけど、それがなければ味気なく面白みのないものになってしまう、
良さを引き出すために必要とされているのが語学の世界でいうシャドーイングなのです。
シャドーイングのやり方
- 音声CDで英文を聴く。(この時まだパッセージは見ない。)
- 次はパッセージを見ながら音声CDを聴く。
- パッセージを見ずにCDを流して、そのあとに追いかけるように発音する。
- その中でわからない表現や単語が出てきたらチェックして覚える。
- 1-5をひたすら繰り返す。
ぱっと見、簡単そうに見えますが、意外とめんどくさく、特に3の手順が初心者の方にとっては大変に感じるでしょう。
僕も初めは手こずり、シャドーイングを行っている最中に顎が痛くなり、なかなかできなかった記憶があります。
大事なのは自分のレベルにあった教材を見つけることで、初めから難易度の高いものに手を出す必要はありません。
まずは手順1と手順2に十分時間をかけるようにしましょう。
そのあとようやく手順3に進めることになりますが、一文聞いてCDや音声を止めて、そのあと発音するようにしましょう。
音声を流したままシャドーイングしようとするのは初めのうちはとても難しく感じ、
イライラしたりモチベーションダウンに繋がってしまうので、
いちいち止めるのがめんどくさいと思いますが、ここから地道にやっていくことが結局のところ上達の近道になります。
オススメ教材
ここからは各レベルにおけるオススメのシャドーイング教材を紹介していこうと思います。
自宅にスクリプト付きのCD教材があれば、まずはそれを使ってみても構いません。
初心者・中級者・中級者以上の順番でオススメの教材を紹介していきます。
初心者・初級者向け
最初は短めの英文からのスタートで、最終的には日記のようなパッセージまでシャドーイングができるように構成されています。
使われている文章も日常のワンシーンを中心として使用されているものが多く、生きた表現も同時に学ぶことができます。
タイトルのように3週間で完了できる内容になっており、そのあとでも繰り返し使用して英文をそのままマスターできるようになっているので、
入門といえど長く活躍してくれる教材だと思います。
シャドーイングを本格的に練習しようとして最初に購入したのがこの本で、毎日30分ほど、2ヵ月ほど集中して学習しました。
著者のパックンのコラムも掲載されていて、パックンが日本語を学習している時もシャドーイングを練習したということも書かれており、
今後の学習の参考にもなると思います。
おなじみの【Duo 3.0】です。単語帳に載っている短めの例文がCDで聞けるのでオススメです。
シャドーイングを始めた頃はこのくらいの長さの英文をたくさん聞いて、シャドーイングに慣れていくのが良いと思います。
【Duo 3.0】を用いてシャドーイングすることのメリットは、覚えた単語が例文に含まれており、
それを発音することで記憶にも残りやすいことです。
この繰り返しで、単語力、リスニング力、スピーキング力、発音・アクセントと、バランスよく英語力を向上させることができます。
※上記はCDだけなので、使う場合は単語帳も購入して一緒に使ってください。
セットで使うことで効果も倍増するので、ぜひ試してみましょう。
中級者向け
シャドーイングに慣れてきたら、TOEICの公式問題集のリスニングパート、Part3とPart4を使って練習をしてみましょう。
Part1とPart2は短めの英文なので、飛ばしても良いですし、初心者・初級者向けの教材を終えた後に使用しても良いと思います。
TOEICのPart3とPart4は複数の人物の会話形式だったり、ラジオのDJのセリフだったりと長めの文章が話されているので、
ついていくのが少し難しいと感じるかもしれません。
ですが、これら二つのパートでシャドーイングがスムーズにできるようになれば、
スピーキング力とリスニング力がかなり向上していると言えます。
ここまで出来たら、過去にやった教材をもう一度やってみると、はるかに易しく感じるかと思います。
なかなかスムーズにできなくて、悪戦苦闘していた時期の努力が確実に積み重なっているので、継続していきましょう。
中級者以上
これまでの教材を終えたら、TED Talksを用いてシャドーイングを行ってみましょう。
TED Talksにはレベル的には易しいものも存在しますが、
シャドーイング初心者がいきなり挑戦するには少しハードルが高いと思われるので、中級者以上を対象とさせて頂きました。
それぞれの動画に英語・日本語スクリプトが存在するのに加えて、スピーカーがどのように話したかの確認も行うことができ、
なおかつ無料で閲覧できるので、TED Talksを用いてシャドーイングをする人も少なくありません。
最強の無料英語教材と評価する人も数多く存在します。
かなり多くの動画がありますが、色々聞いてみて面白そうだったり、自分が興味を持てそうな動画であればなんでも良いです。
それでも多すぎて何を選べば良いか悩む方は以下の動画をオススメします。
一つ目の動画は日本でも著書が発売されているアンジェラ・ダックワース氏のスピーチで時間はおよそ6分ほどです。
スピーキングスピードも標準的な速さで発音もクリアにされています。
二つ目の動画は、長さ自体は3分未満と短めですが、日本人学習者からすればかなり早いスピードで英語が話されています。
内容自体も簡潔にまとめられており、英語でスピーチする機会があればとても参考になる動画だと思います。
この動画の内容をシャドーイングできれば、かなりスピーキング力がついてきていると言えます。
まとめ
英語力強化にシャドーイングはとても効果的な練習方法ですが、きちんとやろうとするとかなり労力を使います。
初心者や初級者だけでなく、中級者以上にも効果的で、英語力キープ、向上する上でも重要なメソッドになります。
僕もオンラインレッスンを受講する前や、meetupイベントに参加する前にシャドーイングを行うようにしており、
シャドーイングを行うことで、英語がすんなり入ってきやすくなり、英語モードに切り替えることができます。
ただ、初めにも言った通り、シャドーイングだけをやっていっても英語が話せるようになるわけではありません。
シャドーイングはあくまで調味料、スパイス的な役割をするメソッドなので、会話の練習は別途、
オンライン英会話スクールのレッスンを受講や英会話カフェに通うなどして行っていかなければなりません。
しかし、シャドーイングが土台となって、リスニング力やスピーキング力向上の足がかりになるので、ぜひ英語学習の一部として取り入れることをオススメします。
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