ここ数年はITエンジニアやプログラマーの需要が急激に高まってきており、未経験からエンジニアやプログラマーになる人も増えてきています。
AIやディープラーニングといったテクノロジーがますます発達して人々の生活をより便利にしている事実とは裏腹に、2030年には約80万人のエンジニアやプログラマーが不足すると言われており、
多くの国がエンジニア育成やプログラミング教育に熱を入れているということは最近ニュースでも耳にするのではないでしょうか。
日本も例外ではなく、2020年から小学校のカリキュラムにもプログラミングの授業が導入されるなど、かつてないほどプログラミングが注目されています。
プログラミングを学ぶ背景
今から五年ほど前に下記の記事が公開されてから、プログラミングに対して興味を持つようになった人が増えてきたように思えます。
僕自身もプログラミングに興味を持ち始めたのはこの記事がきっかけでした。
その後、大まかなイメージを掴んでから無料の学習サイトで勉強して、フィリピン・セブ島の語学学校にて英語・プログラミング留学を敢行後、
日本に帰ってきて晴れてプログラマーとなりました。
学生時代にプログラミングを学んでいたわけでもなく、ましてや理系学生でもなかったにも関わらず、プログラマーとしてキャリアをスタートさせることができました。
これは僕の例で、もちろん留学をしないとプログラマーになれないということはありません。
海外で生活する経験をしたかったのと、英語とプログラミングを効率よく学びたかったという理由で留学しました。
国内で書籍や学習サイトを効率よく使って知識を深めていけば、費用をかけることなくプログラマーやエンジニアになることは可能です。
- プログラマーになりたいけど、今から目指しても大丈夫なのかな。
- もう30過ぎているけど採用されるのかな。
と思っている方が、一歩でも踏み出すきっかけとなれば幸いです。
未経験からでもプログラマーになれる
結論から言うと、情報系の学校を卒業していなくても、現在他業種に身を置いている方でもプログラマーやエンジニアになることはできます。
現在、空前絶後のエンジニア売り手市場であり、どの企業もIT人材不足に頭を抱えています。
未経験であっても、採用後に研修を通して人材を育てて戦力にしていく、という企業も増えてきています。
30代未経験でも採用増加傾向
最近顕著なのが、30代未経験でプログラマーやエンジニアになったという事例が増えてきていることです。
一昔前なら20代中盤くらいで未経験業種に転職することは難しいと言われていましたが、最近はそうでもなくなり、特にIT業界においては、30代であっても若手扱いです。
20代ならなおさら可能性があり、前職がショップスタッフや料理人だったというプログラマーも僕の周りにいます。
僕のキャリアを紹介すると、大学を卒業してから約3年半の間、営業職として働いていて、その後セブ島留学を経て、
27歳の時にプログラマーになり、結果的に大幅なキャリアチェンジとなりました。
まだまだキャリアが浅いので先輩に指導してもらいながら仕事をしていますが、現在はWEBアプリケーションの開発プロジェクトに従事して、
設計書の作成や開発業務(プログラミングはこの段階で使います。)、テスト業務を担当しています。
ちなみによくエンジニアとプログラマーは混同されやすいですが、違いとして、
- エンジニア
→お客さんと打ち合わせして、どんなシステムやサービスを求めているかをうまく聞き出し、それを元に要件定義書(どのような動きをするかなどをまとめた、製作するシステムの要件をまとめたドキュメント)を作成する。
- プログラマー
→エンジニアが作成した要件定義書をもとに、お客さんが求める、システムの動きを実現させるプログラムを記載した設計書を作成して、それを用いて開発する。
が主な仕事で、それぞれ担当するフェーズが異なってきます。
実際のところ明確な線引きがないことも多く、要件定義からプログラミング、テスト業務をこなすエンジニアもいるので、会社によりけりといったところでしょうか。
まずはプログラミングを業務で使用したいというのであれば、プログラマーを目指して、その後要件定義のような上流工程に興味が湧いてこれば、
それらを手がけるエンジニアへシフトしていく、といったキャリアプランを考えることをオススメします。
まずは学習をしてみよう
まずはプログラミングを自分で学習してみましょう。
プログラマーになるということは、日常的に業務でプログラミング言語を扱うことになります。
よって、プログラミングが楽しいと思えるか、自分に合っていると思えるかということが重要になってきます。
やはり初めてプログラミングに触れる人にとっては、プログラムが複雑に思えて自分に合わないと感じてしまう場合もあるので、少し勉強してからプログラマーを目指すのかどうかを決めるのが良いと思います。
まずはProgateでプログラミングの基礎に触れてみましょう。
数あるプログラミング学習サイトや書籍の中で真っ先にオススメできるサービスです。
僕もプログラミングを学び始めた頃や、新しい言語を学ぶ時に活用していました。
あのホリエモンこと堀江貴文氏もプログラミング初心者に勧めているほどのサービスです。
下記の動画で、Progateの代表取締役の加藤將倫氏を自身のYOUTUBEチャンネルにゲストに迎えて、退団しています。
まずは、
- HTML
- CSS
から始めて、WEBサイトに装飾をつけるコーディング方法を学びましょう。
そのあとはいよいよプログラミング言語を学ぶことになりますが、まだ何の言語を学ぶのか決めていない場合は、Rubyをオススメします。
RubyはWEBサービス開発において広く使われている言語で、初心者でも学びやすく人気の高い言語の一つです。
日本人のまつもとゆきひろ氏が開発したということもあり、日本語の参照ドキュメントが多いのも理由の一つです。
プログラミングの学習を進めていくとググって情報を得る機会も増えていきますが、その時に日本語の情報が多いと、エラーなどの問題解決をスムーズに行うことができるという利点もあります。
Progateの有料会員になっても月額980円なので、将来の投資ということで数ヶ月チャレンジしてみるのもオススメです。
エージェントに登録
プログラミングを学習して、ますます興味が湧いてプログラマーになる決心をしたら、次は転職エージェントに登録しましょう。
一人で試行錯誤しながら転職活動を行うよりも、転職支援の経験があるエージェントを利用するのが得策です。
エージェントを利用する利点としては、
- 無料で相談可能
- 企業情報の入手が容易
- 転職のノウハウを知っている
といったことが挙げられます。
転職サイトと転職エージェントサービスを混同しやすいと思うので軽く説明しておきます。
- 転職サイト
→自分でサイトを通じて企業に応募する方式
- 転職エージェントサービス
→会員登録することによって、担当エージェントと面談することができ、面談の中で適した案件を紹介する方式
未経験転職の場合は、様々な角度からアドバイスをもらったほうがいいと思うので、転職エージェントサービスの活用をオススメします。
また未経験者の転職支援も行っているので、候補者に応じてフレキシブルな提案をしてもらえることも魅力の一つです。
オススメの転職エージェントをいくつか紹介していきます。
Recruit Agent
業界最大手クラスのリクルートエージェントは、あらゆる分野の案件に強く、もちろん未経験プログラマーやエンジニア案件も数多く取り揃えています。
やはり最大手ということもあって、優良案件数も多いのが魅力です。転職希望者はまずここに会員登録をすることをオススメします。
Doda
リクルートエージェントに並ぶ転職エージェントとして、人気があるのがDodaです。
Dodaの特徴は登録すると、面談を行ったエージェントだけではなく、複数のエージェントから案件が紹介されるので、案件の特色も様々です。
見比べて自分が気になった求人はどんどん応募していくと良いでしょう。
WORKPORT
最大手クラスのリクルートエージェント,DodaよりもIT・WEB系の案件を持っているのがWORKPORTの特徴です。
これまで首都圏の案件がメインでしたが、最近では東海地区の案件も取り扱っているので、より自分に合う案件を見つけ出すことができそうです。
気になる案件はどんどん受けていくべき
エージェントとの面談を終えたら、すぐに案件紹介の連絡がきます。
最近ではLINEで連絡が来ることもありますが、基本的にはEメールで連絡が来るので、気になる案件があれば躊躇せずに応募してみましょう。
エージェントですが、先ほど紹介した3社は全て会員登録しておくことをオススメします。
僅差な業界内の順位はあれど、基本的にどの会社も大手なので優良な案件を紹介してくれる可能性が高いです。
3社を併用しながら、自分に合う求人があればとりあえず応募、という形でいけば良いです。
途中で辞退することも可能なので、あまり深く考えなくても良いかと思います。
ただし、アポイントを入れたのに面接に無断欠席するということはやめましょう。
信頼にも関わりますし、エージェントから求人紹介を打ち切られる可能性もあります。
狙い目は客先常駐求人
未経験でプログラマーとして入社する場合、客先へエンジニアやプログラマーを派遣している企業が比較的入りやすいです。
自社サービスを開発する会社ではなく、いわゆる請負型の会社のことを指します。
自社でサービスを企画したり、開発している企業を希望する人は多いですが、求められるスキルも多く、未経験入社の場合は狭き門になりがちです。
もちろん未経験でも自分で簡易的なサービスを作っていたりと、何かしら実績がある場合は可能性がありますが、そうでない場合は苦戦を強いられることが多いと思います。
正直客先常駐型には賛否両論ありますが、未経験のうちは選択肢も多くないので、数年経験を積む目的で入社して、
スキルがついたら自社サービス系の会社に入るといったプランを立てるのが良いでしょう。
意外とハードルは低い
ここまでの過程を見ても分かる通り、
学習する→合う合わない判断→エージェントに登録する→どんどん応募する
というサイクルでプログラマーになることは可能です。
もちろん企業規模やブランドも関わってくるので、どの企業でもプログラマーやエンジニアとして入社できるわけではありません。
AmazonやFACEBOOKのプログラマーやエンジニアになることは、熟練された経験やスキルのある人たちにとっても難しいことです。
将来的にそういった企業で働くことを目標にするのは良いですが、
未経験のうちはまずは経験を積むということを意識して、あまり企業規模やブランドにこだわらないようにしましょう。
もちろん長時間労働を強いられたり、パワハラが横行しているような会社は避けるべきです。
そのような場合を除いて、自分がある程度譲歩できるような環境であれば、そこで地道にスキルを身につけていく方が良いと思います。
未経験入社で2-3年プログラマーとして経験を積めば、かなり可能性が広がっていき、それだけIT人材の市場価値が高くなっているということが言えます。
まとめ
以上、未経験からプログラマーになるための方法を紹介してきました。
まだまだ日本においては転職や、職種チェンジが一般的ではないので、
そういった考えを持っている人たちに対して批判的な声もありますが、興味があればどんどんチャレンジしてみるべきです。
特にITに関わる職種は人手が足りていない状況なので、採用されやすく、身につけたスキルも重宝されます。
近年、日本においてもプログラマーやエンジニアの地位は向上してきているので、ひと昔のように「IT土方」と揶揄されることも少なくなっていくでしょう。
- 未経験でもプログラマーになることができる
- 適性を図るためのある程度の学習は必要
- 30代以降でも近年のIT人材の需要から可能性は十分
- まずは経験やスキルを向上させる目的で入社する
といったことを念頭においてどんどんチャレンジしていきましょう。
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