単語の羅列は似ているけど、意味が全く異なる英語表現があります。
日常会話においても、ビジネスの場においても、本当はこういう意味合いで相手に伝えたつもりなのに、間違って伝わってしまった…なんてことも起こるかもしれませんが、極力そういったことは避けていきたいですよね。
僕自身も会話をしているときに、「あれ、この場合はどちらを使えばよかったのかな?」と悩んでしまうことがあります。
今日はそういった一見似ていても意味が異なる、間違えやすい表現をいくつか紹介させて頂きたいと思います。
take a minuteとtake the minutes
パッと見ても似ている二つのイディオムですが、下記のような意味の違いがあります。
- “take a minute”
→時間をとる - “take the minutes”
→議事録をとる
冠詞も”a”と”the”で異なりますし、”take the minutes”の方は”minutes“と複数形になるのでそこも注意が必要です。
英語の試験でも狙われやすいのでしっかり違いを認識しておきましょう。
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Thank you for your timeとThank you for taking your time
この二つも混同しやすい表現となります。
違いとしては、
- “Thank you for your time.”
→忙しいところお時間をとって下さりありがとうございます。
- “Thank you for taking your time.”
→わざわざゆっくりしてくださりありがとうございます。
という意味になります。
日本語訳からもみて取れるように、2つ目の文章は回りくどい言い方になっているのと、少し嫌味な聞こえ方がするかと思います。
この2つの表現は英語中級者の方でも間違えやすいかなと思います。
“Take your time.”は「焦らずにゆっくり(何かを)してください。」という意味になり、何かを焦ってやろうとしている人に対して使うことができます。
僕がオンライン英会話スクールのレッスンを受講中、講師からの質問に対して、意見をまとめようとして答えに詰まっているときに講師から、“Take your time.”と声をかけられたことがあります。
急いで何かをやる必要はないよ、ゆっくりやれば良いよと、相手を気遣う時に使ってみるのがオススメです。
「忙しいところお時間をとって下さりありがとうございます。」と言いたい時は、
“Thank you for your time.”で覚えておきましょう。
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pass throughとpass away
passを含む2語で形成されているこれらの熟語も全く意味が異なります。
- “pass through”
→〜を通過する
- “pass away”
→人が亡くなる
特に”pass away”は知っていなければなかなか意味を想像しにくいかと思いますが、しっかり覚えておくようにしましょう。
“pass”は「通り抜ける」といった意味がありますが、その後に続く前置詞等で意味がかわることがあるので注意しましょう。
Do you have time?とDo you have the time?
この2つの表現も意味を混同しやすい表現です。
- “Do you have time?”
→時間ありますか(暇ですか)。
- “Do you have the time?”
→今何時ですか。
2つ目の”Do you have the time?”は”What time is it?”と同じ意味ですね。
“take a minute”と”take the minutes”と同じように、少しの冠詞の違いで全く異なる意味を表すイディオムになります。
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put onとput off
- “put on”
→〜を着る
- “put off”
→〜を延期する
同様の間違いやすいイディオムをこちらの記事でも紹介しているので、参照して頂ければと思います。

“put on”「〜を着る」の対になる表現は、“take off”「-を脱ぐ」になるのでしっかり覚えておくことをオススメします。
“put off”「〜を延期する」を一単語で表現する場合は、“postpone”を使用すればOKです。
boringとbored
ほんの少しのつづりの違いですが、相手への伝わり方が違います。
- “boring”
→(人や物が客観的に見て)つまらない、おもしろくない
- “bored”
→(人がやることがなくて暇な状態で)つまらない、退屈な
この二つは学校でも違いを習った!という人も多いのではないでしょうか。
自分自身の気持ちの状態を表す場合は、形容詞+edの形にすることが一般的です。
- I was surprised.(私は驚いた。)
- I was astonished.(私はハっとした。)
暇で退屈だー。と言いたい時に、“I am boring.”というと、「私はつまらない人間だ。」という深刻な感じに相手に伝わってしまうので、間違って伝えないように覚えておきましょう。
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industrialとindustrious
この二つは発音も似ているので、間違えやすい人も多いと思います。
- “industrial”
→産業の
- “industrious”
→勤勉な
“industry”(産業)は馴染みのある英単語かと思いますが、形容詞にした場合、意味が変わってきてしまいます。
個人的には「勤勉な」という英単語は“deligent”の方を使うようにしています。
forgetfulとforgettable
この二つも意味の違いをしっかり理解し、間違った使い方をしないように気をつける必要があります。
- “forgetful”
→忘れっぽい
- “forgettable”
→忘れられやすい、忘れても良い
使う時は注意が必要な単語です。例えば誰かに、「〇〇君って忘れぽいよねー。」と何の気なしに言おうとした時に、“You are forgettable.”といってしまうと、「あなたは忘れられやすい(存在感がないような)人だね。」という意味にとられてしまうからです。
とても似ていますが、実際の会話で使用する時はしっかり違いを明確にしてきましょう。
imaginativeとimginaryとimaginable
二つだけでも間際らしいですが、こちらは三つの綴りが似ている単語でそれぞれ意味が異なる形容詞になります。
- “imaginative”
→想像力に富んだ
- “imaginary”
→想像上の
- “imaginable”
→想像できる
“imaginative”は”creative”や”inventive”と意味が近く、人の個性や能力を表します。
“imaginary”は空想上のキャラクターなどに使います。
“That monster is imaginary.”
(あのモンスターは想像上の(空想上の)生き物だ。)
“imaginable”は「想像できる」、「想定できる」という物事を予測する場合に使います。
“We should consider imaginable case.”
(私たちは想定できる事象を考えるべきだ。)
respectableとrespectfulとrespective
紛らわしい3つの英単語の第二弾です。でもめげずに頑張って使い分けましょう。
- “respectable”
→尊敬できる
- “respectful”
→礼儀正しい,敬意を表
- “respective”
→それぞれの
“respectable”は尊敬できる人、ものに対して使います。
“He is a respectable person”
(彼は尊敬できる人だ。)
“respectful”は尊敬の気持ちを誰かに抱くというニュアンスを表しています。
“We should be respectful to our teachers”
(私は先生たちに敬意を表さなければならない。)
“respective”は上記の二つとはガラッと意味が異なり、”each”(それぞれの)の意味を表します。
“They selected respective ways.”
(彼らはそれぞれの手段を選んだ。)
まとめ
今回は、一見似ていても実は意味がかなり異なる英語表現を紹介してきました。
どれもしっかり定着するまでは、間違えやすいものばかりだと思います。
特に会話においては、自分が正しいと思って使用しても、相手には意味が伝わらず会話が噛み合わなくなるというようなことも考えられるので、違いをしっかり認識しておくようにしましょう。
会話をしていて少し怪しいなと感じたら、自分にとって馴染みのある表現に置き換えて会話をするといったことも一つの手段です。(“put off”ではなく、“postpone”を使用するなど。)
しっかり覚えて確実にモノにしていきましょう。
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