日本の学校では、「英語」の科目として教えられているのは、主に「アメリカ英語」かと思います。
中学生の頃英語の授業がスタートし、そこで文法や単語を覚えていきましたが、そのころは全く◯◯英語ということは意識していませんでした。大部分の人たちがそうだったと思います。
その後、TOEICの学習を始めたり、映画やドラマをみるようになって初めてアメリカ英語、イギリス英語という区分けが存在するということを知りました。
もちろん英語が話されている国の数だけ、◯◯英語というのは存在します。日本人っぽい英語のこともジャパニーズ・イングリッシュ(日本英語)と表現しているのを聞いた事がある人も多いかと思います。
TOEIC L&R Testのリスニングパートでも、問題によって話し手が代わり、アメリカ英語、イギリス英語、カナダ英語、オーストラリア英語の4つが使用されています。
このように各地域独自の英語が存在しているのです。
今回は日本時の間でも話題に上がりやすいアメリカ英語とイギリス英語の違い、単語や綴りの違いに焦点を当てて、紹介していこうと思います。
まずはそれぞれの英語がどの地域で主に使われているか見ていきましょう。
アメリカ英語が使われている地域
アメリカの他にカナダにおいてもアメリカ英語が使われていますが、一部地域ではイギリス英語も話されているようで、両方の特徴を併せ持っているようです。
現在英語留学者が多いフィリピンでもアメリカ英語が主流になっており、これは48年間アメリカの植民地で、広く英語教育が行き渡っていたことによります。
またアメリカの前はスペインの植民地もなっており、現在でもスペイン文化の名残が残っています。
イギリス英語が使われている地域
ヨーロッパで英語教育がなされている国では、基本的にイギリス英語が使われています。アジア諸国においても、フィリピンと日本を除いてイギリス英語が使われているようです。
日本ではアメリカ英語が一般的に感じるかもしれませんが、世界的に見た場合、イギリス英語の使用率がはるかに高いのです。
発音の特徴
アメリカ英語の発音の特徴
アメリカ英語の発音の特徴としては、「r」の音が強いことです。発音する時に舌を巻くようにして発音しますが、日本語には存在しない音なので、多くの日本人英語学習者が習得するのに苦労します。
「l」と「r」の発音の指摘は多くの方がこれまでに受けてきたかもしれません。
この他意外と知られていませんが、「t」の音が強く発音されなかったり、「d」の音に置き換わったりする事があります。例えば”graduate”が「グラジュウェイド」というような発音になります。
イギリス英語の発音の特徴
これに対し、イギリス英語の発音においては「r」を強く発音しないため、日本人には発音しやすいと言われています。また「t」の音もアメリカ英語と違って強くはっきりと発音するので、同じ単語でもアメリカ英語とイギリス英語で異なって聞こえる事があります。
これは完全に僕のイメージですが、イギリス英語の発音は洗練されているように聞こえます。
個人的には「r」の音をうまく発音できるようになりたいという思いもあり、アメリカ英語の発音の方が好きです。
スペルの違い
アメリカ英語とイギリス英語には単語のスペルの違いもあります。
学校のテキストにはアメリカ英語の綴りの単語が掲載されていたので、初めてイギリス英語の綴りを見た時は間違えではないかと思いましたが、これもアメリカ式とイギリス式の違いでした。
綴りが異なる主な単語をここで紹介させて頂きます。
- center(米)とcentre(英)
- color(米)とcolour(英)
- program(米)とprogramme(英)
- defense(米)defence(英)
それぞれの単語で語尾が異なりますね。
記事や広告などでよく見かけるのがこの辺りの単語で、TOEICのリーディングパートの記事の中でも使われている事があります。
法則も存在していて、アメリカ英語で語尾が-erで終わる単語はイギリス英語では-re、アメリカ英語で-orで終わるものはイギリス英語では-ourになります。
アメリカ式の綴りに慣れてきた方は、イギリス式の綴りに違和感を感じるかもしれませんが、前述した通り世界的にはイギリス式の綴りが一般的であるということも覚えておきましょう。
まとめ
今回はアメリカ英語とイギリス英語の違いについて書いてきましたが、冒頭で紹介した通り、英語が話されている国の数だけその国特有の英語が存在します。
また一つの国の中に、数多くの訛りも存在し、英語を一つにまとめるのはなかなか難しいように思えます。
よって英語は世界共通語として存在するものの、国によって微妙な違いもあり、訛りがあってもそこまで気にされないと思います。
アメリカ英語寄り、イギリス英語寄りの国は存在しますが、発音やアクセントの点からやはりそれぞれの国独自の英語になっているようです。
日本人が第二言語として英語を学ぶ以上、日本語訛りの英語になることは仕方ないことで、コンプレックスに感じる必要はありません。
ヨーロッパ系の人々が英語を話していると訛りもなく自然に聞こえる事があるかもしれませんが、アメリカ人から見ればドイツ人の英語も訛りがありますし、イギリス人から見ればアメリカ人の英語も特徴的に聞こえているかもしれません。
訛りよりも正しく文法が使用できているか、アクセントは正しいか、相手にしっかり伝わっているかということを意識して英語を使っていくようにしましょう。
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