TOEIC Listening & reading Testにおいて、
- リスニング45分(100問)
- リーディング75分(100問)
といった形式で出題されます。
リーディングパートと比較した場合、リスニングパートは点数が取りやすく、人によっては難しい、聞き取れないなどの問題はあるものの、全部の問題が流されるので、リーディングのように時間がなくて全ての問題に目を通せなかった、なんてことはありません。
僕自身も以前受験したときに、リスニング460点、リーディング285点というパート別で差が開いた点数を取得した事があり、このことからもリスニングの方が点を取りやすいということが伺えます。
よって点数を上げたいなら、まずはリスニング対策から行うことをオススメします。
基礎的なリスニング力を上げるのはもちろんですが、TOEICのリスニング対策においてはコツも存在するので、それらを今日は紹介していこうと思います。
基礎的なリスニング力の身に付け方
テクニックである程度の点数を取得できることもありますが、それだけに頼るのはオススメしません。
まずは基礎力を養っていただきたいと思います。
リスニング+シャドーイング
リスニング力の下地を作る目的で、リスニングとシャドーイングを行うことをオススメします。
シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、後から追いかけて発音を真似する学習方法の事で、リスニング力とスピーキング力を向上させるのにとても有効ですが、僕の周りでは意外とやっている人が少ないという印象を受けます。
いきなり難しいことからやる必要はないので、シャドーイングの入門的な教材で基礎力を固めていきましょう。
オススメは以下の教材です。
最初は短めの英文からのスタートで、最終的には日記のようなパッセージまでシャドーイングができるように構成されています。使われている文章もネイティブが実際に使うような表現で構成されており、生きた英語を学ぶ事ができます。
おおよそ3週間で完了できる内容になっており、シャドーイングを学習するにあたって最適な教材だと思います。
シャドーイングは以下のような手順で行います。
- 音声CDで英文を聴く。(この時まだパッセージは見ない。)
- 次はパッセージを見ながら音声CDを聴く。
- パッセージを見ずにCDを流して、そのあとに追いかけるように発音する。
- その中でわからない表現や単語が出てきたらチェックして覚える。
- 1-5をひたすら繰り返す。
地道な作業ですが、これを繰り返すことによってリスニング力とスピーキング力が養われていきます。
以前下記の記事でシャドーイングとシャドーイングを行う上でオススメな教材を紹介したので、こちらも参照して頂ければと思います。
まずはこのテキストを使って3週間、余裕があれば2週間でやりきってみましょう。
基礎を身につけたら公式問題集に取り組む
リスニングとシャドーイングを行って基礎的なリスニング力が身についたら、TOEIC L&R Testの公式問題集に取り組んでみましょう。
公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 4
頻繁にバージョンが変わりますが、全てのバージョンを買う必要はなく、1冊もしくは2冊買っておけば良いと思います。
リスニングパートはpart1からPart4で構成されており、徐々に難易度が上がっていきます。
練習問題が付いているので、やり終えたら模擬試験にチャレンジします。
Part1対策
Part1は写真を見て、それを描写する説明が音声で流れ、最も適正な回答を選択する形式です。
パッと見で予測を立てよう
流れてくる英文自体は短めなので、全て聞き取る事ができればそのまま回答すれば良いですが、中には迷う問題も存在します。
そんな時は写真がどのような状況を表しているか、自分なりに予測を立てて見ることも有効です。
例えば、
- 登場人物の性別
- どんな動作をしているか
- 人物以外に特徴的なものが存在しているか
ということに注意を払っておくと、その中に存在しないものは取り除けるので、正答率アップにつながります。
Part2対策
Part2は25問出題され、比較的短い英文に対して、3つの選択肢の中から1つ正答を選択する形式になっています。
よってPart1とPart2の、二つのパートで極力ミスをなくしていった方が点数は取りやすいですね。
疑問詞が何なのか聞き取ろう
疑問詞は5W1H、すなわちwho=誰、what=何、which=どれ、why=なぜ、when=いつ、where=どこを示します。
TOEICのリスニング問題は次の問題へ移るのも早く、なおかつ解答用紙にマークする時間も考慮しなければなりません。
よって、じっくり考えている暇はなく、疑問詞のようなキーワードを拾う事ができたら即座に回答できるかがポイントになっていきます。
下記のような設問と選択肢があったとします。
Q.Where is the bathroom on this floor?(この階の化粧室はどこですか。)
(A)It’s very hot.(とても暑いです。)
(B)Next to the meeting room.(会議室の隣です。)
(C)It was held yesterday.(それは昨日開催されました。)答え:(B)
答えは(B)ですが、問題の”Where”を聞き取れるかが重要ですね。”Where”と聞かれていたら、回答には場所が示されている回答を選択することになります。
そこが結びつけば、自ずと(A)と(C)は除外する事ができます。
回答は必ずしも完全な文ではない
今紹介した例題でも分かる通り、回答は主語+動詞+目的語といった完全な文ではありません。
学校で習ったように、疑問系に対して正しい形で答えるとは限らないのです。
“Do〜?”で聞かれても”Yes/No”で返答するとは限らない
これも回答者を迷わせる点だと思います。
例えば以下のような設問の場合があります。
Q.Do you have this same sweater in yellow?(同じセーターで黄色のものはありますか。)
(A)We have it in green.(緑色のセーターであればあります。)
(B)It was raining.(雨が降っていました。)
(C)This can prevent blue light.(これはブルーライトをカットする事ができます。)答え:(A)
DoやIsから始まる疑問文だからと言って、YesやNoで回答していないのがわかりますね。
これに固執していると、正解が何かわからないまま、次の問題へシフトしてしまう恐れがあります。
このような場合は、疑問文に対して、意味が通る解答文を選択する必要があります。
Part3,4対策
Part3は複数の人物が会話をした後に、会話の内容について問う質問があり、それぞれの人物がどのような立ち位置や役割をしているか見分ける必要があります。
Part4は長めのアナウンスや会議の内容について、一人のスピーカーが話し、その後で設問に答える形になります。
いずれも選択肢は4つで、Part1,Part2と比較しても流れてくる英文が長めで複雑です。
よってリスニング力がしっかり身についているかどうかが問われるパートになります。
選択肢の先読み
リスニング力を磨いてきたとしても、長めの英文だと初めの部分を忘れてしまう、なんてことも起こります。
Part3,Part4ともに選択肢が印字してあるので、問題文が読まれる前に、目を通しておおよそのイメージを膨らませておくことが大切です。
長いから難しいという先入観を捨てるべき
先ほども言いましたが、Part3,Part4は流れてくる英文が長めでどうしても複雑に感じてしまう人が多いように思います。
しかし、英文自体は全て難しいというわけではなく、心を落ち着かせれば聞き取れる問題も数多くあります。
また全てを聞き取ろうとするのではなく、ここでも5W1Hを意識して問題に取り掛かれば、必ず解答の糸口は見えてきます。
公式問題集のリスニングパートのシャドーイング
問題を解き終わったら、基礎の段階でやったように、シャドーイングを繰り返してみましょう。
TOEICならではの英単語や表現も数多く使われているので、リスニング力はもちろん英単語やイディオムを吸収する事ができます。
その他TOEICの公式問題集を利用してシャドーイングを行うメリットは、
- 外国人スピーカーのアクセントに慣れる事ができる
- 本番の試験のリスニングのスピードに慣れる事ができる
という事が挙げられます。
特にアクセントに関していえば、TOEICではアメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの4カ国のスピーカーがリスニング問題を担当することになっているので、それぞれの国のアクセントにできるだけ慣れておく必要があります。
どの問題でどの国のスピーカーが登場するかはその時じゃないとわからないので、満遍なくアクセントに慣れておくのが良いでしょう。
まとめ
リスニングで100問中およそ80問正解できれば495点中400点に到達することは可能です。
TOEICは詳細な採点方法を公表していないので、あくまでも目安にはなりますが、10問以上わからない問題があったとしても、このスコアを獲得できる可能性は残っています。
回答に自信がない問題に出くわしたとしても、そこで引きずるのではなく、すぐに気持ちを切り替える事が大切です。
普段の学習を入念に行うことはもちろんのこと、メンタル面にも気を使いながら高得点を目指していきましょう。
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